SNS

SNSを集客で活用するメリットとは?

最終更新日:2025年1月8日 執筆:SEOコンサルタント 鈴木将司

SNSは今や集客に欠かせないツールの一つとなっています。B2CやB2B問わず、見込み客との接点を持ち、購買行動を促進するために活用されています。今回は、SNSを利用して集客を行うメリットについて具体的に解説します。

【メリット1】見込み客の購買プロセスに合わせた働きかけができる

SNSを活用することで、見込み客の購買プロセスに合わせた適切な情報提供が可能になります。購買に至るまでの各段階で顧客のニーズを満たし、心理的なハードルを下げる働きができます。

B2C(一般消費者向け)の場合、顧客は課題を認識する段階から購入に至るまで、さまざまな行動を取ります。例えば、「古くなったジャケットを新調したい」と思った消費者が、SNSで最新のコーディネート情報を見つけたとします。このとき、次のような流れが考えられます:

1. 課題認識:「古いジャケットを新調したい」と思い始める。
2. 興味:SNSで流行のスタイルや商品情報を見る。
3. 比較検討:複数のブランドや商品の価格や品質を比較。
4. 購入:タイムセールやイベントを利用して購入を決定。
5. リピート:商品に満足し、次回も購入を検討。

SNSは、この一連の流れの中で、広告や投稿を通じて顧客の興味を引き、購入を後押しする重要な役割を果たします。

B2B(法人向け)の場合、購買プロセスはより複雑になりますが、SNSの活用は有効です。例えば、業務の効率化を目指す企業が「予約システム」を導入するプロセスでは以下のような流れが想定されます:

1. 認知:SNS広告や業界紙の記事でサービスを知る。
2. 情報収集:他の利用者の口コミや導入事例をSNSで検索。
3. 調査・検討:無料トライアルや比較資料をSNS経由で取得。
4. 契約・購買:SNSで提供される特典を活用して正式契約。
5. 継続的取引:満足度が高まり、SNSでの最新情報を基に機能追加やアップグレードを検討。

B2BでもSNSを活用することで、信頼感を醸成しつつ効率的に顧客との接点を増やすことができます。

【メリット2】SNSでの発信がGoogle検索順位向上につながる

SNSで情報を積極的に発信することは、Google検索においてサイトの評価を高める重要な戦略の一つです。SNSを通じて発信した情報が広く拡散されることで、ブランドや商品・サービス名を検索するユーザーが増えます。これにより、指名検索(特定のブランドやサービス名を含む検索)が増加し、結果としてサイトへのアクセス数が大幅に向上します。

アクセス数の増加はGoogleのアルゴリズムによるサイト評価に直結します。評価が高まれば、競争が激しいキーワードでも上位に表示される可能性が高くなり、検索エンジンからの集客力がさらに強化されます。

SNSの活用がどのようにGoogle検索と連動するのか、具体例を挙げて説明します。以下は、アパレルブランドがSNSを活用して新作商品のプロモーションを行った場合のシナリオです。

1. SNS投稿での注目獲得
ブランドがSNSで新作ジャケットの写真やコーディネート例を投稿すると、投稿を見たユーザーが興味を持ちます。写真や動画を活用することで、視覚的なインパクトが強まり、ユーザーの関心を引きつけやすくなります。さらに、投稿にハッシュタグを活用することで、より多くのユーザーにリーチできます。

2. 指名検索の増加
SNSで興味を持ったユーザーが、「ブランド名+商品名」や「ブランド名+ジャケット」などのキーワードでGoogle検索を行います。このような指名検索の増加は、サイトへの訪問数を直接的に増やすだけでなく、Googleに「このブランドは検索需要が高い」と認識させる重要なシグナルとなります。

3. Google検索結果での上位表示
指名検索が増えることで、Googleはそのブランドやサイトを「ユーザーにとって価値のある情報源」と評価し、結果として、より多くの関連キーワードで上位表示されるようになります。例えば、「ジャケット コーディネート」「冬服 おすすめ」などの競合が多いキーワードでも上位に表示される可能性が高まります。

4. アクセス増加によるさらなる評価向上
SNSからの流入や指名検索による訪問者が増えると、Googleはサイトの「人気度」を評価基準の一つとして考慮します。この評価が高まることで、難易度の高いキーワードでの上位表示がより安定します。

このようにSNSでの情報発信は、Google検索順位の向上につながる効果的な手段です。SNSを活用して指名検索を増やし、アクセス数を伸ばすことで、Googleからの評価が高まり、競合が激しいキーワードでも上位表示が期待できます。SNSと検索エンジンを連動させた戦略的な運用が、サイトへの集客力を大幅に向上させる鍵となります。

【メリット3】SNSタイムラインの埋め込みで信頼性を向上

SNSのタイムラインをウェブサイト内に埋め込むことは、訪問者にリアルタイムで企業やサービスの活動状況を伝える強力な手段です。SNSは日々の投稿を通じて顧客との接点を増やす場として活用されますが、それをサイト内に統合することで、訪問者はその企業が「現在進行形」で活動していることを直感的に理解できます。

リアルタイム性は企業やブランドの信頼性を大きく向上させ、訪問者が「この企業は安心して取引できる」と感じるきっかけになります。さらに、この信頼感が購買意欲を高め、結果としてコンバージョン率の向上につながります。

SNSタイムラインをサイトのフッターやサイドバーなど、目に留まりやすい位置に配置することで、訪問者に次のようなポジティブな影響を与えることができます。

1. リアルタイムの活動状況を見せることで安心感を提供
タイムラインには、企業の最新投稿が表示されます。これにより、訪問者はその企業が現在も積極的に活動していることを確認できます。例えば、以下のような状況が考えられます:

・飲食店の例:SNSで「本日のおすすめメニュー」や「新メニューの写真」を投稿していれば、訪問者はその店が営業中であることを即座に理解できます。
・B2Bサービスの例:企業が業界の最新ニュースや自社の成功事例を投稿していれば、訪問者はその企業が業界で活発に活動していることを認識します。

こうした「今、活動している」情報が確認できることは、特に新規の訪問者にとって安心感を与えます。更新頻度が高いほど、その企業に対する信頼感も向上します。

2. 最新情報やイベント告知を即座に共有
タイムライン埋め込みは、キャンペーン情報やイベント告知を訪問者に効率的に伝える手段としても有効です。たとえば:

・Eコマースサイトでは、セール情報や限定商品入荷の告知をタイムラインで行うことで、訪問者が即座に最新情報にアクセスできるようになります。
・地域密着型ビジネスでは、地元でのイベント参加や特別企画の告知を投稿することで、訪問者の興味を引き、来店や利用を促進します。

また、SNSを日常的にチェックしない人でも、ウェブサイトを訪れることで最新の情報に触れることができるため、情報の受け手を広げる効果も期待できます。

3. ユーザーとの接点を増やし、フォロワー獲得につなげる
埋め込まれたタイムラインには、「フォロー」ボタンが配置されていることが多く、訪問者がその場でSNSのフォローを行いやすくなります。これにより、次のような好循環が生まれます:

・タイムラインの投稿内容が興味深ければ、訪問者がその企業のSNSアカウントをフォロー。
・フォロワーとなったユーザーに対して、継続的に情報を発信することで、長期的な関係を築く。
・フォロワー数の増加がSNS上での信頼性を高め、さらに新規訪問者の信頼獲得につながる。

埋め込みのメリットを最大限に活用するためには、業種やビジネスモデルに合った投稿内容が重要です。具体例としては次のようなものがあります:

1. カフェの例
タイムラインに「今週のおすすめメニュー」や「新商品の写真」を投稿すれば、訪問者はその場で興味を持ちやすくなります。さらに、「本日の営業時間」「キャンペーン情報」などをリアルタイムで確認できるため、来店意欲が高まります。

2. 美容院の例
タイムラインに「スタイリング例」や「ヘアケアのアドバイス」を投稿することで、訪問者が「このサロンに行きたい」と感じるきっかけを作ります。さらに、クーポンコードや予約案内をタイムライン上で行えば、直接的な予約につながる可能性も高まります。

3. B2Bサービスの例
導入事例やセミナーの開催案内、業界の最新ニュースを投稿することで、訪問者に対して専門性をアピールできます。特に、詳細なケーススタディや顧客の声をSNSで発信し、それをタイムラインで共有することで、訪問者の信頼を得ることが可能です。

タイムライン埋め込みの効果を最大化するためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります:

1. 定期的な更新
タイムラインが放置され、更新が滞ると、逆に「活動していない企業」としてマイナスイメージを与える可能性があります。最低でも週に1回の投稿を心がけましょう。

2. ターゲットに合わせた内容
投稿内容がターゲット層にとって魅力的であることが重要です。興味を引くコンテンツを提供することで、SNSフォロワーの増加にもつながります。

3. 適切な位置に配置
フッターやサイドバーなど、サイト訪問者が目に留まりやすい位置にタイムラインを配置しましょう。特にスマートフォンでの閲覧を考慮して、デザインやレイアウトに配慮することが重要です。

SNSのタイムラインを埋め込むことは、単なる情報提供にとどまらず、訪問者との信頼構築やコンバージョン率向上に直結します。リアルタイムで動きのある企業をアピールし、ユーザーとの接点を広げることで、サイト全体の成果を向上させることができるでしょう。—

【メリット4】将来の顧客を育成する仕組みとして活用可能

SNSは、現在すぐに商品やサービスを購入する意思がないユーザーに対しても、将来の顧客として育成するための強力なツールとして活用できます。SNSをフォローしてもらうことで、ユーザーとの接点を持ち続けながら信頼関係を築き、購入のタイミングが訪れた際に自然と選ばれる存在になることが可能です。

これは、従来のメールマガジンと同様の役割を果たしつつ、より手軽で視覚的に訴求力のある新たな顧客管理手法として注目されています。SNSの特性を活かすことで、従来の手法以上に広範囲な層にアプローチでき、効率的に見込み顧客を育てることができます。

SNSを通じて将来の顧客を育成するには、以下のようなプロセスが考えられます。

1. フォロー獲得
SNSの投稿を通じてユーザーの興味を引き、フォローしてもらうことが最初のステップです。視覚的に魅力的な写真や動画、役立つ情報を発信することで、フォロワー数を増やします。この段階では、「興味を持ってくれた人をつなぎ留める」ことが重要です。

2. 継続的な情報提供
フォローしてもらった後は、定期的に有益な情報を提供することで、フォロワーとの関係を深めます。投稿内容には次のような種類があります:

・商品やサービスの活用例や成功事例
・業界トレンドや最新情報
・イベントやキャンペーンの告知

これにより、ユーザーはブランドを身近に感じ、好意的な印象を持つようになります。

3. 購入タイミングを促進
購入を直接的に促す投稿も、適切なタイミングで行うことが効果的です。例えば、セール情報や限定商品の案内、購入者のレビュー紹介などを投稿することで、購買意欲を高めることができます。

4. 長期的な信頼構築
SNSの特性を活かし、フォロワーとの双方向のコミュニケーションを大切にします。ユーザーのコメントに返信したり、アンケート機能を使って意見を聞いたりすることで、信頼関係を深め、ブランドロイヤルティを高めます。

SNSが従来のメールマガジンと比較して、顧客育成において優れている理由には次のものがあります:

1. リーチの広さ
SNSはメールアドレスを知らなくてもアプローチできるため、リーチ範囲が広がります。また、フォロワーが投稿をシェアすることで、新たな潜在顧客にもリーチが可能です。

2. 手軽さと即時性
SNSの投稿は、手軽にリアルタイムで発信できます。これにより、短時間で多くのユーザーに情報を届けることができ、タイムリーなコミュニケーションが実現します。

3. 視覚的な訴求力
写真や動画を活用することで、メールマガジンよりも直感的で視覚的な訴求力を持つ投稿が可能です。特に、インスタグラムやTikTokのようなビジュアル中心のプラットフォームではその効果が顕著です。

4. 双方向性
メールマガジンでは一方的な情報提供が主ですが、SNSではユーザーとのコミュニケーションが可能です。コメントやDMを通じてユーザーと対話することで、より強い信頼関係を構築できます。

具体的な成功例として、以下のようなケースが挙げられます:

アパレルブランド
新作アイテムのビジュアルを投稿し、フォロワーに「いいね!」やコメントを促すことで、ブランドへの関心を維持。セールのタイミングで特別な割引情報を配信し、購入に結びつけた。

飲食店
SNSで日替わりメニューや季節限定商品を発信し、店舗への来客を促進。フォロワー限定の特典を提供することで、フォロー数を増やしつつリピーターを育成。

B2B企業
業界のトレンドや成功事例をSNSで発信し、フォロワーに有益な情報を提供。セミナーや無料トライアルの案内を通じて、新規契約を獲得した。

SNSを効果的に活用して将来の顧客を育てるには、次のポイントに注意しましょう:

1. 投稿内容をターゲットに合わせる
フォロワーのニーズや興味に合った内容を発信することで、エンゲージメントを高めます。

2. 定期的な投稿を心がける
投稿が途切れると、フォロワーの関心が薄れる可能性があります。継続的な投稿スケジュールを立てましょう。

3. フォロワーとのコミュニケーションを大切にする
コメントやメッセージに返信することで、ユーザーとの距離を縮めます。

4. 分析と改善を繰り返す
SNSの投稿効果を定期的に分析し、エンゲージメントが高い投稿内容を特定して改善を続けることが重要です。

SNSは、顧客とのつながりを保ちながら関係性を深めるための強力なツールです。フォローをきっかけに顧客を育成し、適切なタイミングで購買行動を促進することで、長期的なビジネス成長につなげることができます。SNSを活用して、未来の顧客基盤を構築しましょう。

SNSを通じて情報を提供することで、ユーザーが商品やサービスに興味を持つタイミングでアプローチできるようになります。例えば:

1. フォロー時:企業やサービスに興味を持つきっかけを作る。
2. 日常投稿:定期的な情報提供で信頼を構築。
3. セール情報:購買意欲を刺激し、購入を促進。

SNSを活用することで、メールマガジンよりも手軽に見込み客と接点を持つことができ、長期的な関係構築が可能です。

まとめ

SNSを活用することで、見込み客の購買プロセスに寄り添い、顧客との接点を増やすことができます。B2CやB2Bを問わず、適切なSNS施策を行うことで、購買促進やリピート顧客の獲得につなげることが可能です。また、SNS投稿がGoogle検索順位に与える好影響や、タイムライン埋め込みによる信頼性向上も見逃せません。SNSを活用し、効率的な集客と顧客育成を実現しましょう。

関連記事

TOP