SEO

Googleで上位表示できない原因と改善策

最終更新日:2024年3月17日 執筆:SEOコンサルタント 鈴木将司

Googleで上位表示できない原因

検索エンジンで上位表示されていない状態だと、検索エンジンを使うユーザーの目に触れる機会が少なくなり、サイトへの流入が少なくなり、サイト運営者が期待するアクセス数を獲得することができなくなります。
Google等の検索エンジンで上位表示できない理由には次のようなものがあります。

① クエリとの関連性が低い
② E-E-A-Tが不足している
③ 良質な被リンク元が不足している
④ トラフィックが不足している
⑤ ユーザーエンゲージメントが低い
⑥ ノイズが多い
⑦ 検索意図を満たしていない
⑧ コンテンツの品質が低い
⑨ 網羅性が低い

9つの原因とその解決策

① クエリとの関連性が低い

Googleはユーザーが検索したクエリ(=検索キーワード)と最も関連性が高いコンテンツを載せているウェブページを上位表示させるように設計されています。
例えばユーザーが「パソコン 通販」というクエリで検索をしたとすると、そのユーザーが見たいのはパソコンを通信販売しているサイトのページであるはずです。
自分が上位表示を目指しているクエリとページ内のコンテンツの関連性が高いかを確認しましょう。

② E-E-A-Tが不足している

GoogleはE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)という基準を満たしているサイトにあるウェブページを上位表示させます。E-E-A-Tとは、コンテンツの著者が適切な経験や専門知識を有し、その分野で権威性が認められ、結果としてコンテンツが信頼できるものと評価されるかどうかをチェックする基準のことです。

《E-E-A-Tの概念図》

Googleは、信頼性が低いと判断されたサイトが上位に表示されないように努めています。特に、ユーザーの生活や財産に重大な影響を及ぼす可能性のある分野(金融、美容、健康、医療、法律、ニュースなど)では、E-E-A-Tの基準が厳しく要求されます。コンテンツの制作者は、自分の経験やデータに基づいて情報を提供し、憶測に頼ったコンテンツをウェブページ内に載せないようにすることが重要です。

自社サイトのE-E-A-Tを高めるには次の3つのことをすることが効果的です。

(1)Experience – 経験

著者の経験に関する情報をコンテンツに含めるようにしましょう。例えば、何かの方法について解説する記事を書く場合は、実際に著者がそのことを経験していることを示す事実をテキストで書いたり、写真やデータコンテンツ内に含めることが効果的です。

《実際に体験したことを示すテキストと画像を掲載したブログ記事の例》

(2)Expertise – 専門性

コンテンツの冒頭には読者がコンテンツ作成者の肩書と氏名を掲載し、氏名の部分をクリックするとコンテンツ作成者のプロフィールページが見られるようにリンクを張ることにより、コンテンツ作成者が特定の分野の専門家であることを示されます。

《Expertise – 専門性があることをアピールしているブログ記事の例》

(3)Authoritativeness – 権威性

権威あるサイトからリンクを張ってもらうことにより、コンテンツ作成者がその分野で広く認知されている権威性のある著者であるということが証明されます。権威あるサイトからリンクを張ってもらうことができない場合は、権威性が高いサイトからリンクを張ってもらっているサイトからリンクを張ってもらうことも一定の効果が期待できます。

《権威性の高いサイトからリンクを張ってもらう》

《権威性の高いサイトからリンクが張られているサイトからリンクを張ってもらう》

これら3つの要素が満たされて初めて信頼(Trust)できるコンテンツだと認識されて上位表示されやすくなります。

③ 良質な被リンク元が不足している

Googleは上位表示を目指すウェブページ、または、そのウェブページが置かれているサイトのどこからのページが良質なサイトからリンクを張ってもらっているかをチェックしています。そうしたサイトからリンクを張ってもらっていないサイトのウェブページは上位表示させないように設計されています。そうすることにより信頼できるウェブページが検索ユーザーの目に触れるようにして検索ユーザーの満足度を高めるように努めています。
Googleで上位表示をするためには質が高い被リンクを獲得する必要があります。質が高い被リンクとは次の3つです。

(1)権威のあるサイトからの被リンク
(2)人気のあるサイトからの被リンク
(3)関連性が高いサイトからの被リンク

こうした被リンクがあるかを確認して、無ければリンクを獲得するための取り組みをする必要があります。

④ トラフィックが不足している

次にGoogleが重要視するのは、アクセス数が多い人気のあるサイトであるかどうかという点です。
ユーザーからすれば、アクセス数が少ないサイトにあるページよりも、アクセス数が多いサイトにあるページのほうが安心して見ることが出来ます。
アクセス数が多いということはそれだけ社会的な信用がある可能性が高いということだからです。アクセス数を増やすための基本的な対策はユーザーが探している情報は何かを突き止めて、その情報をテキスト、画像を用いてページ化していくことです。この作業を継続することによりサイトのアクセス数は増えます。
ユーザーが探している情報は何かを突き止めるための有効な方法は、どのようなキーワードがGoogleで検索されているかを知ることです。
Google キーワードプランナーやキーワードサジェストツールを使ってどのようなキーワードが検索されているかを知り、それらをテーマにしたページを1つ1つ作るようにしましょう。

《Google キーワードプランナー》

https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/

《Keyword Tool》

https://keywordtool.io

⑤ ユーザーエンゲージメントが低い

ウェブサイトにおけるユーザーエンゲージメントとは、ユーザーがウェブサイトにどれだけ活発に行動(エンゲージ)しているか、あるいはサイトにどれだけ関与しているかを表す指標です。つまり、ユーザーがウェブサイトにどれだけ「引きつけられている」かを測るための指標と言えます。

Googleのアルゴリズムはそのようにユーザーを引き付ける魅力的なサイトにあるページを上位表示させるように設計されています。ユーザーエンゲージメントはページ単位だけでなく、サイト単位で計測されます。そのためユーザーが最初の訪れたランディングページ内に長くとどまってもらうことだけでなく、そのページからリンクされているサイト内の他のページに遷移してもらい時間を費やしてもらうこともユーザーエンゲージメントの向上につながります。

ユーザーエンゲージメントを高めるためには次のようなコンテンツの改善やウェブデザインの改善が有効です。

(1)ユーザーエンゲージメントを高めるためのコンテンツ(テキスト、画像、動画)を作成し、掲載する

文字数が少ないページには文章を追加して、画像が少ないページには画像を追加して、動画が無いページにはそのページで述べている事柄をもっと理解してもらうための動画を埋め込むとページ内でのユーザーエンゲージメントを高めることが可能になります。

《ユーザーエンゲージメントを高めるために追加した動画と画像の例》

(2)ランディングページ内の文中に積極的にサイト内にある他のページへのリンクを設置して他のページも見てもらうことを促進する

文章の中にある単語をリンクするのはなく、段落の下に目立つようにその段落で述べていることと関連性の高いページへのリンクを張るとサイト滞在時間が長くなりやすくなります。

《ユーザーエンゲージメントを高めるために追加した関連ページへのサイト内リンクの例》

(3)クリックして欲しいリンクの場所にはクリックを誘発するCTAを記述する

ウェブサイトにおける「CTA」(Call to Action)とは、ウェブサイトの訪問者に対して特定の行動を促す指示や提示のことを指します。具体的には、「購入する」、「買い物かごに入れる」、「今すぐクリック」、「資料請求をする」「問い合わせをする」、「もっと見る」、「メールで問い合わせる」などの文言をリンクボタンやテキストリンクなどを記述することを言います。

《CTAの例》

(4)コンバージョン率を向上させるために商品・サービスの活用方法や導入事例などのコンテンツを追加する

購入や、資料請求、予約などのコンバージョンを誘発するためには、サイト訪問者が納得できるまでの情報が必要です。商品・サービスの活用方法や導入事例、解決事例、制作事例などがあることによりそのことが実現しやすくなります。

《事例ページへのリンクの例》

(5)ウェブページの一番下に「問い合わせ」、「電話」、「買い物かごに入れる」、「予約する」、「無料相談」のリンクを固定表示する

画面上に耐えずそうしたコンバージョンを誘発するためのリンクがあることにより、ユーザーの目に触れやすくなりコンバージョン率を高めることが目指せます。

《ウェブ接客ツールと固定リンクの例》

(6)ウェブページの一番下にAIや受付スタッフとチャットができるようにウェブ接客ツールを固定表示する

ウェブ接客ツールとは、ウェブサイトを訪問したユーザーに対して実店舗での接客のように、ユーザーの疑問にリアルタイムで答えるためのツールのことです。 接客を担当スタッフまたはAIがすることによりサイト滞在時間を長くすることと、コンバージョン率を高めることが可能になります。

「① クエリとの関連性が低い」から「⑤ ユーザーエンゲージメントが低い」についての詳細は、ウェブマスター検定2級の第3章「SEO(検索エンジン最適化)」を参照してください。

⑥ ノイズが多い

関連性が低いコンテンツを「ノイズ」(=雑音)と呼びます。ページ内にノイズがあるとクエリとページの関連性が下がるので、ノイズを削除するか、減らす必要があります。
ユーザーが検索したクエリ(=検索キーワード)と関連性が高いコンテンツがページ内にあると確かに上位表示しやすくなりますが、そのページの中に関連性が低いコンテンツも含まれていると上位表示されにくくなります。

例えば、検索ユーザーが「インプラント 費用」というクエリで検索したとします。そのユーザーが見たいページのコンテンツはインプラント治療の費用をわかりやすく説明しているページのはずです。その場合、インプラント治療の費用と他の治療である矯正歯科治療の費用について説明しているページよりも、インプラント治療の費用だけを説明しているページのほうが見やすくて好まれるはずです。

インプラント治療の費用と矯正歯科治療の費用の両方を説明しているページでは矯正歯科治療の費用に関する説明はそのユーザーにとって邪魔なノイズになってしまいます。
上位表示を目指すページにはノイズを載せることを避けて、クエリに関するコンテンツだけを載せるようにしましょう。そのページからノイズを削除したら情報量が少なくなる場合は、そのクエリに関する情報を新しく追加しましょう。そしてそのページにおいてはノイズになってしまうコンテンツは削除するだけだともったいないので、別のページとして独立させると有効活用することができます。

《ノイズのイメージ図》

⑦ 検索意図を満たしていない

ユーザーが検索したクエリ(=検索キーワード)と関連性が高いコンテンツがページ内にあり、ノイズが無ければ上位表示しやすくなりますが、それだけでは不十分です。Googleはユーザーが入力したクエリの背景にあるユーザーの検索意図を満たしたページを上位表示させるようになりました。

「検索意図」とは検索ユーザーが検索するときにページのコンテンツとして期待するもの、つまり検索ユーザーが見たいコンテンツのことです。例えば、「ダイエット」というキーワードで検索するユーザーは単にダイエットのことだけが書かれているページならば何でも見たいということはないはずです。ある人はダイエットのサプリメントのコンテンツが見たいかもしれませんし、別の人はダイエットジムを紹介するコンテンツが見たいのかもしれません。

Googleは検索結果ページ上にあるリンクをクリックしたユーザーがリンク先のサイトにどのくらい滞在してから検索結果ページに戻ってきたのかその時間を測定しているといわれています。それによって間接的にサイト滞在時間を推測することができているといわれています。

検索ユーザーの検索意図を調べる方法はシンプルです。実際にGoogle検索したときに上位表示しているページの構成を目次や中見出しなどを見ながら調べて、それらのページ構成に自分の目標ページの構成を近づけることです。

《「ダイエット」で上位表示しているウェブページの構成を示すページ冒頭の目次の例》

それが無理なくらい自分のページの構成が上位表示しているページとかけ離れている場合、新たに最初から検索意図を満たすページを作りましょう。そうすることにより、検索ユーザーの検索意図を満たすページを作ることが可能になり、数ヶ月以内にはそのページが検索にかかり、Googleのアルゴリズムが検索意図を満たしていると評価してくれるようになり上位表示しやすくなります。

⑧ コンテンツの品質が低い

品質を高めるには、他のサイトや、自社サイト内にある他のページには書かれていない独自性が高いコンテンツを増やすことや、読者が満足できるまで詳しくそのページのテーマの事柄を説明する文章を追加する必要があります。不完全な情報量では読者は満足しません。単に文字数を増やすという発想ではなく、読者が納得できるだけの量の説明を加えましょう。

⑨ 網羅性が低い

網羅性とは、そのサイトが特定のトピックにおける重要なコンテンツがあるウェブページをどれだけ持っているかという指標です。網羅性が高いサイトの方が、そうでないサイトよりも検索で上位表示しやすくなります。
これはユーザーに有益な情報を提供しているサイトは特定の分野の一部分だけの情報を提供しているのではなく、その分野における総合的な情報を提供しているはずなので、その分野における総合的な情報を提供、つまり網羅しているサイトは高く評価されるべきだという考えによるものです。

たとえば、自動車のデザインについてのコンテンツしかないサイトよりも、自動車の内装、燃費、安全性、保険などのコンテンツがあるサイトのほうが自動車について詳しい専門家であるはずなので「自動車」というキーワードで上位表示されるべきだという考えです。このような特定の分野について総合的な情報を提供しているサイトは、網羅性が高いサイトであるとGoogleが認識して、上位表示しやすい傾向があることがわかってきました。

網羅性が低かったサイトの網羅性を高めることで、実際に検索順位が高くなる事例が増えてきたのです。そして、この傾向は上位表示の難易度が高いキーワードであればあるほど高いということがわかってきました。

特定の分野の専門家であるということをGoogleにアピールするために網羅性を高めるにはGoogle キーワードプランナーやキーワードサジェストツールなどを使うことが有効です。たとえば、自社サイトを「自動車」で上位表示したい場合は、キーワード予測データを一括取得するソフトの1つであるKeyword Toolで自動車というキーワードの関連キーワードを調査します。

すると、次のような調査結果が表示されます。

自動車保険 自動車 一日保険 自動車 エンブレム
自動車税 自動車 イラスト 自動車 エコシステム
自動車免許 自動車 iot 自動車 エンジン
自動車保険おすすめ 自動車 イベント 自動車 ev
自動車学校 自動車 インパネ 自動車 エンジニアリング会社
自動車会館 自動車 委任状 エクセル 自動車 営業
自動車保険 比較 自動車 委任状 書き方 自動車 エンジニア
自動車技術会 自動車 インフルエンサー 自動車 エアコン
自動車重量税 自動車 運転 e 自動車保険
自動車税いつ 自動車 売上 e 自動車学校
自動車 アイコン 自動車 運転 練習 e/e 自動車
自動車 ai 自動車 売る ev 自動車
自動車 アナリスト 自動車 運転免許 自動車リサイクル法 e-gov
自動車 安全装置 自動車 wifi 自動車 絵 フリー
自動車 アルミ 自動車 売れない 自動車 ガラス e マーク
自動車 アフターマ

ーケット

自動車 売上 ランキング 自動車学校 適性検査 e
自動車 安全性能 自動車 wiki 自動車税 e-tax
自動車 安全 自動車 売れ筋 自動車 oem
自動車 安全性能 ランキング 自動車 エンブレム u 自動車 オークション
自動車 アプリ 自動車う 自動車 os
a 自動車メーカー u.k.自動車 自動車 おすすめ
自動車 維持費 ユーシン 自動車部品 自動車 ota
自動車 委任状 自動車 ecu 自動車 オイル交換

このデータを見るとGoogleの検索ユーザーは自動車の税金、保険、安全性、維持費、運転方法、売り方など、多様なトピックについて興味を持っていることがわかります。
こうした興味を満たすページをサイト内に1つひとつ追加していくことが網羅性を高めることになり、難関キーワードでも上位表示する道が開けます。
決して自分が作りやすいトピック(話題)のページ、好きなトピックのページだけをサイトに増やすのではなく、ユーザーが求めているトピックは何かを絶えず調べてサイト内に網羅しましょう。

以上が、Googleで上位表示できない原因と改善策についてです。自社サイト内にこれらの原因を発見し、少しでも早い検索順位の改善を目指してください。

関連記事

TOP