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Googleマップに投稿されたネガティブな口コミへの対応策:Googleビジネスプロフィールの評判管理

最終更新日:2024年5月28日 執筆:SEOコンサルタント 鈴木将司

検索エンジンの中でも最も利用率が高いGoogle検索や、地図アプリとしても最も利用率が高いGoogleマップに表示される口コミ情報は企業、特に地域密着型の来店型ビジネスの業績に大きな影響を与えます。

Googleマップの口コミとは?

Googleマップの口コミとは、「レビュー」とも呼ばれるもので、Googleマップに登録されている店舗や施設、観光スポットなどについて、利用者が自身の経験に基づいて評価やコメントを投稿できる機能です。Googleマップの口コミには次のような特徴があります:

① 企業の評価がわかる

5段階(1~5つ星)で評価を付けることができます。星の数が多いほど高評価となります。

② 顧客のコメントが見れる

実際に訪れた感想や経験、アドバイスなどを文章で書き込むことができます。

③ 写真が見れる

店舗や施設の雰囲気を伝える写真を投稿することも可能です。写真の他にも動画や店内の様子が見れるインドアビューなどがあり、店舗に出向かなくても店舗の雰囲気を事前に知ることができます。

④ 最新情報が見れる

店舗や企業の最新情報をテキストや画像、動画などと一緒に投稿することができるため、顧客はその店舗や企業の日頃の取り組みを知ることができます。

⑤ 信頼性が比較的高い

Googleはレビューの信頼性を高めるため、偽のレビューや不適切なコンテンツを削除する取り組みを行っています。Googleマップのレビューは、店舗や施設の評判を知る上で重要な情報源となっています。利用者は他の人のレビューを参考にすることで、訪れる前に店舗や施設の雰囲気や品質を把握することができます。

また、経営者にとっても、顧客の生の声を知ることができるため、サービス改善につなげることができます。食べログやホットペッパーなどの国内の人気ポータルサイトでもレビューを投稿することはできます。しかしGoogleと比べると広告を購入しているスポンサーに忖度する傾向が一部見られているため、Googleのレビューは信頼性が相対的に高いと広く認識されています。

レビューの数や評価の高さは、Googleの地図検索の順位だけでなく、ウェブサイトの検索結果にも影響を与えるため、SEO対策としても重要視されています。Googleマップのレビューの数と質は、地域ビジネスにとって非常に重要な要素の一つだと言えます。

MEOとは?

Googleマップで自社の情報を上位表示するにはMEOを実施することが有効です。「MEO」(Map Engine Optimization)とはスマートフォンにインストールされたアプリ版Googleマップのような地図検索や、Google検索の検索結果ページの上部に表示される地図欄で上位表示するための施策のことを言います。

MEOの重要な対策の1つがたくさんのレビューを集めることと、質が高いレビューを集めることです。Googleマップの利用規約をよく理解して、違反になる行為を避け、Googleが推奨する形で良質なレビューを集める必要があります。

ポジティブな口コミが投稿されたときは?

ポジティブなレビュー(口コミ)が投稿されたときは丁寧にお礼の返信をするべきです。ユーザーがレビューを投稿するのには一定の手間がかかります。そのためユーザーは自分が手間をかけて投稿したレビューに企業から返信されるとユーザーの企業に対するポジティブなイメージが強化されます。そしてリピート購入や知人や友人に商品・サービスの口コミをしてくれる可能性が増します。

ネガティブな口コミが投稿された時の対応策


一方、ネガティブなレビューが投稿された場合は、企業には冷静な対応が求められます。顧客がネガティブなレビューを投稿する理由はいくつかあります。

1つは、自分が企業のことを信じて商品・サービスを購入した時に抱いた期待を裏切られた悔しさを晴らすためです。

2つ目の動機は、自分と同じような嫌な思いをする人を少しでも減らそうという親切心でしょう。そしてもう一つの動機は企業に対して注意をして改善の努力を促すという親切心だと考えられます。

Googleビジネスプロフィールにログインしていればいつでも投稿されたレビューに返信をすることが可能です。

《口コミ(レビュー)への返信画面》

ネガティブなレビューが投稿された際には、その顧客がそうした親切心から投稿している可能性があります。ですので安易に反論をするのではなく、まず企業側の落ち度を反省する謝罪をしましょう。わざわざ貴重な時間を割いてまで企業側の落ち度を指摘してくれたその親切心に感謝の意を表するためにお礼を述べるべきです。

仮に企業側の主張が正しいとしても、一方的に顧客のレビューを論破する様子はヒステリックな対応に見えることがあるだけでなく、顧客を貶める企業側の圧迫だと受け取られるリスクがあり結果的に企業イメージを損なう危険性があります。

ネガティブなレビューに返答する際には、今後同じことが繰り返されないために企業努力をすることを約束し、できれば具体的にどのような改善を今後行うかも書き添えるべきです。そうすることにより、稀にネガティブなレビューを投稿した人が投稿を削除してくれることがあります。

また、削除してくれなかったとしても、ネガティブなレビューに対して真摯に対応する企業の姿勢を第三者が見た時に、誠実な企業であるという印象をもらってもらいやすくなります。業績の良い企業ほど顧客数が多くなるので、その分ネガティブなレビューもそれに比例して投稿されるものです。問題はその投稿をどのように受け止め、それに対して適切な対応をとることです。

《お客に不快な思いをかけたことを反省し、改善の意思を伝える企業による返信の実例》

https://www.ajsa-seo.org/wp-content/themes/solaris_tcd088/img/common/no_avatar.png

オーナーからの返信4 か月前 ●●●様

この度は当※※※※グループをご利用いただき誠にありがとうございました。また、お忙しい中、貴重なご意見も賜り、重ね、御礼申し上げます。
現在のコロナ禍の中、せっかくのお問い合わせとご期待を頂きましたのに、ご案内の件、特に対応品質に関しまして、そのご期待を裏切る形となりましたこと、私共もとても残念に感じており、深くお詫び申し上げます。
お問い合わせオペレーションセンターには、受付の花形部署の為、特に力を入れて、言葉一つで安心感を感じていただければと知恵を絞っておりますが、まだまだ努力が足りないようでございます。また、ご案内一つによってもお時間、お見積りへのご提案などその後のご案内が大きく左右されてしまう部分もあるため、お客様からのご意見はオペレーションセンターのみならず、当社全体の問題として考えて参ります。

私共、※※※※ループとしてリブランドして12年が経ちますが、お客様にご満足いただけるレベルに達するにはまだまだであると痛感した次第 です。今後共お気づきの点などございましたら、忌憚のないご意見をいただければ幸いでございます。
またのご利用、お待ち申し上げます。

オペレーションマネージャー 齋藤

事実無根のネガティブな口コミが投稿された場合は?


ただし、明らかに顧客ではない人が投稿したレビューや、事実無根で、かつ自社の評判に深刻な影響を与えるようなレビューは「禁止および制限されているコンテンツ」(https://support.google.com/local-guides/answer/7400114?hl=ja)を確認して、それがGoogleによって禁止された内容な場合に限りGoogleに申告すれば削除してもらうことができます。

特に同業者と思われる人が嫉妬心に駆られて投稿した悪意のある投稿や、商品・サービスを購入していないことが明白な顧客ではない人による投稿などはGoogleの定めた規約に違反する投稿なので削除対象になります。

《Googleが削除してくれた明らかに同業者が投稿したと思われる顧客以外の人からの投稿の実例》

https://www.ajsa-seo.org/wp-content/themes/solaris_tcd088/img/common/no_avatar.png

水道業者を調べてる者です。世間はボッタクリのニュースが飛び交って被害者が沢山出ている状況です。そうした背景から数社業者を調べてリサーチしてましてここの業者の不審な点がいくつか見受けられます。
まず、批判するコメントには失礼極まりない言葉で返信しています。そんな業者が紳士に対応しますか?この内容はスクリーンショットにて保存済みです。悪い口コミには他業社じゃないですかと弊社ではないと責任逃れのコメント。悪いコメントが入ると必ず近日に良い評価のコメントを入れて埋もれそうとする。1番酷いのは悪い評価のコメントは削除しています。Googleは削除依頼しても全ては消せません、依頼しても削除出来ないのがあります。今までの悪いコメントもスクリーンショットしています。信頼性のある会社の口コミ見て下さい。口コミなんかほぼないですから。食べログではないので普通はわざわざ口コミなんかしません。良い評価のコメント読んで見て下さい、必ず悪い口コミを書いてる内容に対して言及しています。わざわざそんな事考えてしますか?自作自演の人が必死に対応してる姿が目に浮かびます。

しかしそれでも何らかの理由により削除がされないことが稀にあります。その場合は風評被害対策ができる弁護士を探し依頼すると削除してもらえる確率が高まります。事実無根であり、顧客による投稿ではないことが明らかである場合は放置したり、喧嘩腰に反論をするのではなく、風評被害対策ができる弁護士に依頼をするという断固たる処置をするべきです。

何故、弁護士なのかというとGoogleの連絡先を突き止めて企業の担当者が苦情を言っても、多くの場合法的根拠がないためGoogleに相手にされないことが多いからです。風評被害対策ができる弁護士ならば削除依頼の法的根拠を過去の事例に基づき、時には具体的な経済的損害の金額とその計算方法などを的確にGoogle側に伝えることができます。

人はどのような時に口コミを投稿するのか?

ところで、人はどのような時に、オンラインプラットフォームが提供する口コミ投稿サービスを利用するのでしょうか?誰もが日々の生活に追われているなか、利用する商品・サービスを購入する度にそれぞれの提供企業に口コミを投稿することは考えにくいです。

人が口コミを投稿するのは「腹がたった時」か、「感動した時」のいずれかのはずです。ネガティブな投稿を減らす、または無くすには、顧客が腹が立たない商品・サービスを腹が立たないサービスレベルで提供することです。それを実現するには、欠陥の無い商品・サービスを提供できるのかを考え、その考えを実行して改善の努力をすることです。

一方、ポジティブな投稿を増やすためには、顧客を感動させる商品・サービスを感動してもらえる形で提供することです。そのためには商品・サービスを改善して顧客が感動できるレベルに磨きをかけることです。そしてそれを顧客が予想すらしない真心のこもった誠実な姿勢で提供することです。さらには、顧客が商品・サービスを購入する前の問い合わせに対しても、どんなに企業側が多忙で大変な状況でも、真心を込めて真摯に応対できる体制を整え、維持することが必要になります。

不正な手段でポジティブなレビューを増やしても良いのか?

誰にでもポジティブなレビューを増やして自分の会社やお店をよく見せたいという欲があるはずです。てっとりばやく不正な手段でポジティブなレビューを増やしたい気持ちを抑えることは簡単ではありません。

しかし、不正な手段でポジティブなレビューを増やしたとしてもそれで企業の業績がずっと良くなるほどビジネス社会は甘いものではありません。見た目の良いレビューを信じて利用した顧客は静かに離れていくでしょうし、当然のリアクションとしてネガティブなレビューを投稿するでしょう。

現在多くの企業がGoogleの口コミ投稿サービスの影響に戸惑いと対応への負担を感じています。しかし、見方を変えればこれは企業に顧客からのダイレクトなフォードバックを提供する貴重な情報源だと捉えることも可能です。

ネガティブな投稿を無くすための根本的な対策

ネガティブな投稿を無くすためには、商品・サービスの改善、接客の改善を、ポジティブな投稿を増やすためには感動してもらえるように商品・サービスに磨きをかけること、接客態度の改善が求められます。この本質を見誤らずに、Googleのレビュー対策に取り組みましょう。

以上が、Googleマップに投稿されたネガティブな口コミへの対応策です。私のクライアント企業や協会の会員企業の多くがこの方法で、ポジティブなレビューを集め、ネガティブなレビューの投稿を防止し、かつネガティブなレビューが投稿され場合は冷静に対応して、地図検索での上位表示を達成しています。

安易にMEOの専門家に作業を依頼するのではなく、このMEO対策とその本質であるGoogleビジネスプロフィールの評判管理を社内で中長期的な視点に立って取り組むことを強くおすすめします。

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