ウェブマーケティング

ポータルサイト、オンラインショッピングモール、比較・口コミ・ランキングサイトの評判管理

最終更新日:2024年6月15日 執筆:SEOコンサルタント 鈴木将司

企業のオンライン評判管理は、食べログやエキテン、楽天市場やAmazon、そして比較・口コミ・ランキングサイトにおいて非常に重要です。これらのプラットフォームでのユーザーレビューや評価は、他の利用者に大きな影響を与え、企業の信頼性とブランドイメージを左右します。

今回はポータルサイトでのプロフィール充実やレビューのモニタリング(監視)、オンラインショッピングモールでのフィードバック対応、比較・口コミ・ランキングサイトでの適切な対応方法など、評判管理の具体的なポイントを解説します。これらのポイントを押さえ、オンライン上にある自社の評判を改善しましょう。

1. ポータルサイト


食べログ、エキテン、トリップアドバイザー等のポータルサイトでもオンライン評判管理は重要です。ポータルサイトのオンライン評判管理で留意すべきものとしては次の点があります。

(1)プロフィールの充実

各ポータルサイトでのプロフィールページの内容を充実させましょう。連絡先、営業時間、写真、メニュー、料金など、可能な限り詳細な情報を提供しましょう。これにより、利用者が企業について十分な情報を得られ、誤解や不満が生じにくくなります。

(2)積極的なレビューの募集活動

満足している顧客に対して、積極的にレビューの投稿をお願いしましょう。ただし、これは誠実に行い、あからさまに金銭や物品、ポイントなどの経済的報酬を提供するのではなく、顧客が自発的に投稿するように真摯な態度で依頼するということです。具体的には、店舗にある待合コーナーの壁やテーブルの上にレビューの投稿を依頼するポスターやチラシなどを置くことが有効です。また、良好な関係にあると思われる顧客には直接声をかけて依頼すると投稿してくれるケースも多々あります。

(3)レビューのモニタリング

各ポータルサイトに投稿されるレビューを定期的にチェックし、ネガティブな評価がないかを確認しましょう。また、どのような点がポジティブに評価されているのかを把握し、その強みを活かしていくことも重要です。

(4)レビューへの返信

ポジティブなレビューには感謝の言葉を、ネガティブなレビューには改善への取り組みを示す返信を行いましょう。これにより、企業が利用者の声を真剣に受け止めていることが示され、信頼性が向上します。

(5)ネガティブなレビューへの対応

ネガティブなレビューがあった場合、ただちに問題解決に取り組み、その結果をレビュー投稿者に伝えることが重要です。これにより、その顧客だけでなく、他の見ている顧客に対しても問題解決に積極的である企業であるということを示せます。

各ポータルサイトにはそれぞれ独自のルールや文化が存在しますので、それぞれのポータルサイトに対する理解を深めておきましょう。

2. オンラインショッピングモールの評判管理

オンラインショッピングモールに出店している企業にとってもオンライン評判管理は重要です。多くのユーザーが商品の購入前に商品の品質や販売者の信用をチェックしようとするからです。

《楽天市場に出品している商品へのレビュー例》

オンラインショッピングモールに出店している企業は次の対策をすると商品の改善とそれを提供するためのサービスの改善の手がかりを得ることができます。

(1)商品レビューのモニタリング
(2)フィードバックへの迅速な対応
(3)サービスの改善
(4)商品情報・店舗情報の改善
(5)問題解決への取り組みを共有

(1)商品レビューのモニタリング

まず、自社が出品している商品についてのレビューと評価を定期的にモニタリング(監視)することが重要です。ショッピングモール内のレビュー表示部分だけでなく、外部のSNSや比較・口コミ・ランキングサイト、アフィリエイターが運営するブログなどでの評価、評判もモニタリングの対象にしましょう。

《Amazonに出品している商品へのレビュー例》

(2)フィードバックへの迅速な対応

ネガティブなレビューを発見したら、問題を解決するために迅速に行動を起こすことが大切です。また、ポジティブなレビューに対してはその商品やサービスがどのように受け入れられているかを理解するための情報として活用し商品の改善に役立てることができます。そして感謝の意をメールなどで運営者に伝えると良好な関係が構築できる可能性が増します。

(3)サービスの改善

顧客が商品に関する購入前、購入後の問い合わせの対応に不満や、商品の送料や到着日の遅延などのカスタマーサポートへの不満をレビューとして投稿した場合は、顧客へのサービス改善のヒントを得ることができます。そして改善案を実際に実施することにより顧客の期待どおり、あるいはそれを超えるサービスを提供することが可能になり将来的に高評価のレビューを得ることが目指せます。

《Yahoo!ショッピングに出店している企業のサービスレベルを評価するレビュー例》

(4)商品情報・店舗情報の改善

オンラインショッピングモールで販売する商品の価格、配送オプションなど、全ての情報を明確にし、何を提供し、どのように提供するのかを顧客に理解してもらうことは非常に重要です。それらが不明確だったり、誤解を招く表現だった場合はネガティブなレビューが投稿される原因となります。こうしたことを防ぐために顧客からのフィードバックを参考にして商品ページ、店舗情報ページの改善をしましょう。

(5)問題解決への取り組みを共有

顧客のフィードバックに基づいて商品やそれを提供するためのサービスを改善した場合、そのことをSNSや自社サイト上で公表しましょう。それにより企業が顧客の声を重視し、問題解決に取り組んでいるという真摯な姿勢がアピールできるため企業イメージを向上させることが可能になります。

以上がオンラインショッピングモールにおけるオンライン評判管理の重要ポイントですが、これらの多くはオンラインオークションでのオンライン評判管理にも応用できます。
最終的には、商品の品質とそれを提供するサービスが企業の評判を左右します。顧客の期待を満たす、または超える商品とサービスを提供することで、ポジティブなレビューと良い評判を得ることを目指しましょう。

3. 比較・口コミ・ランキングサイト

比較サイト、口コミサイト、ランキングサイトは、消費者が商品・サービスを選ぶ際に重要な参考情報を提供する場所です。そのため、これらのサイトにおける企業のオンライン評判管理も非常に重要になります。

比較サイト、口コミサイト、ランキングサイトで自社や自社の商品・サービスについてどのように評価されているかを定期的にモニタリングしましょう。そしてネガティブなレビューを発見したら商品・サービスの改善すべき点を読み取り、改善に役立てましょう。

《比較・口コミ・ランキングサイトに投稿されたレビュー例》

改善後は、それらのサイトの運営者に改善した旨を伝え、感謝の意を伝えましょう。それによりサイト運営者と良好な関係を構築することが可能になります。

比較サイトやランキングサイトでは、他社との直接的な比較が行われます。そのため、フェアな競争を維持し、誤った情報や不適切な比較に対しては適切に対応することが重要です。もしも自社の商品・サービスが不当に低く評価されているコンテンツを発見したら、冷静にそのことをそれらのサイト運営者に伝え、どこがどのように間違っているのかを丁寧に根気強く伝えて訂正を依頼しましょう。ただし依頼するときの姿勢としては、コンテンツを訂正するかどうかはあくまで運営側が判断することだという点を伝え運営側の編集権を尊重する態度を示すべきです。

まとめ

ポータルサイト、オンラインショッピングモール、比較・口コミ・ランキングサイトでの評判管理は、企業のオンライン上のイメージを形成する上で非常に重要です。これらのプラットフォームでは、ユーザーが企業や商品・サービスについての情報を得て、購入決定を下す場合が多いためです。

ポータルサイトでは、プロフィールの充実、積極的なレビュー募集、レビューのモニタリングと返信、特にネガティブなレビューへの適切な対応が鍵となります。オンラインショッピングモールでは、商品レビューのモニタリング、フィードバックへの迅速な対応、サービスと商品情報の改善、問題解決への取り組み共有が重要です。比較・口コミ・ランキングサイトでは、自社や商品・サービスの評価を定期的にチェックし、ネガティブな評価には適切に対応することが求められます。

これらの取り組みを通じて、企業は顧客の声に耳を傾け、商品やサービスの改善に活かすことができます。また、顧客とのコミュニケーションを積極的に行うことで、信頼関係を築き、ブランドイメージの向上につなげることができるでしょう。オンライン評判管理は継続的な努力が必要ですが、企業の成長と成功のために不可欠な取り組みと言えます。

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