目次
GoogleやYahoo!JAPAN等の検索エンジンで上位表示するための施策をSEO(検索エンジン最適化)と呼びます。
SEOは広告費をかけずに検索エンジンから見込み客を集客することを可能にする非常に魅力的な施策です。
しかし、それゆえに競争が激しく、多くの企業がしのぎを削るジャンルでもあります。この競争に勝つためには検索エンジンの仕組みを理解して、上位表示できるコンテンツの制作方法を知る必要があります。
1. SEOとは?
企業のサイトにブログ記事ページや、Q&Aページ、事例ページ等のコンテンツを追加してもウェブ上にはたくさんのページが日々生まれているため、ターゲットユーザーに発見してもらうことは簡単なことではありません。
GoogleやYahoo!JAPANが販売するリスティング広告を購入すれば、検索エンジンの検索結果ページの目立つ部分に自社のページへのリンクを表示してくれます。
しかし、この方法だけを使うと膨大な広告費がかかり採算割れをしてしまい利益を出せなくなります。
そこで重要になるのが「SEO」という対策です。SEOとはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、GoogleやYahoo!JAPAN等のウェブ検索エンジンで自分のサイトを検索の上位に表示するための対策のことです。
SEOを実施することにより、検索結果1ページ目の上位に自社サイトを表示することが可能になります。それにより、リスティング広告だけに依存しなくても検索エンジンからの集客が可能になり、採算割れをせずに利益を出すことが目指せるようになります。
2. 検索順位が決まる仕組み
SEOを実施するための第一歩は、国内、世界No.1の検索エンジンであるGoogleの検索順位がどのように決められているのかを知ることです。
日本国内においては、2010年まではYahoo! JAPANは独自の検索エンジンYST(Yahoo! Search Technology)を使用していました。
しかし、Googleの絶え間ない検索結果の品質向上が認められ、Yahoo! JAPANはYSTを廃止して、ウェブサイトを検索する検索エンジンとしてGoogleの検索エンジンを採用しました。それにより、Googleの国内での市場シェアは90%近くにまで増え、日本国内ではGoogleに対するSEOを実施することは、同時にYahoo! JAPANの SEOも実施するということになりました。
このGoogleとYahoo!JAPANの提携により、Googleの検索順位がどのように決められているのかを知ることが、SEOを成功させるための鍵になりました。
GoogleはGoogle検索の検索順位がどのように決められているのかを詳しくは公表していません。
一部「ガイドライン」という形でGoogleが決めたルールの範囲内で検索エンジン最適化(SEO)をしても良いという指針は公表しています。
《検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド》
※ https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/seo-starter-guide?hl=ja
しかし、これはゲームメーカーがゲームの基本的なプレイ方法を説明する「トリセツ」のようなものでしかなく、どうすれば他のプレイヤーに勝つことが出来るというところまで踏み込んで説明するものではありません。
そこで世界中のSEOのプロフェッショナルたちは独自の実験や情報網を駆使して検索順位決定要因という検索順位がそのときそのときどのように決められているのかを推測するデータを発表しています。
その一つが2019年に米国のSEO会社のSparkToro社から発表された検索順位決定要因です。
《SparkToro社が発表した2019年版 検索順位決定要因》
全日本SEO協会でも独自に検索順位決定要因を研究調査しています。それは次の6つの要因です。
1、検索キーワードと関連性が高いか?【関連性】
2、アクセス数が多いか?【トラフィック】
3、ユーザーにどれだけ好かれているか?【ユーザーエンゲージメント】
4、他のサイト、ブログからどれだけ紹介されているか?【被リンク】
5、検索エンジンが評価しやすいページか?【内部対策】
6、E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)が高いか?【信用】
これら6つの要因を満たすことにより、自社のブログ記事がライバルのブログ記事よりもGoogleで上位表示されやすくなります。
3. 検索キーワードと関連性が高いか? 【関連性】
これは検索エンジンとして最も重要な基準です。
検索ユーザーは自分が知りたいことを検索キーワードとしてGoogleのキーワード入力欄に打ち込みます。
例えばパソコンを通販サイトで買いたい時は「パソコン 通販」というキーワードで検索します。
その時に検索ユーザーが見たいと思うページは、パソコンを通信販売しているサイトのページであるはずです。
それにもかかわらず、パソコンの歴史に関するページや、パソコンを使うメリットとデメリットを解説するページばかりが上位表示していたらどう思うでしょうか?
あるいは、確かにパソコンを通信販売しているサイトのページだとしても、そこでパソコン以外にもスマートフォンやTVなどを陳列しているページならどうでしょうか?恐らくがっかりするのではないでしょうか?何故なら、その検索ユーザーが見たいのはパソコンを通信販売しているサイトのページだからです。
これは別の言い方をすると、検索ユーザーは自分が検索したキーワードと関連性が高いページを見たいということになります。
こうしたユーザーの強いニーズを満たすためにGoogleは検索キーワードと関連性の高いページを上位表示させようとします。
《Googleで「パソコン 通販」で検索した時に表示された上位10サイトの例(2025年1月14日現在)》
4. アクセス数が多いか? 【トラフィック】
次にGoogleが重要視するのは、アクセス数が多い人気のあるサイトであるかどうかという点です。
ユーザーからすれば、アクセス数が少ないサイトにあるページよりも、アクセス数が多いサイトにあるページのほうが安心して見ることが出来ます。
アクセス数が多いということはそれだけ社会的な信用がある可能性が高いということだからです。
ではGoogleはどのようにサイトのアクセス数を把握しているのでしょうか?
最も可能性として高いのが、Googleの検索結果ページに表示されている各サイトへのリンクがどれだけユーザーにクリックされているかというクリック数を見て評価しているということです。
Googleは検索結果ページ上に表示されている各サイトへのリンクのクリック数を常時記録しています。このことは、サイト運営者が無料で使えるサーチコンソールというツールにある「検索パフォーマンス」というデータを見ると明らかです。
次の図は、私が管理しているSEO協会公式サイトの検索パフォーマンスのデータです。
このデータを見るとGoogleはサイト内にあるページがどんなクエリ(検索キーワード)で検索された時に検索順位が何位で、何回クリックされているかがわかります。
例えば、「seo検定 日程」というクエリで検索した時にこのサイトのページがGoogleで1位に表示されており、過去3ヶ月間に291回クリックされたということがわかります。
そしてその下の「seo 検定」で1位表示されて、222回クリックされていることがわかります。
そして画面の左上には「合計クリック数 9,919」といように全クエリの合計クリック数が表示されています。
このようにGoogleはGoogle検索の検索結果ページという狭い範囲ではあるものの、各サイトの各ページがユーザーにどれだけ見られているかということを把握しているということが明らかです。
ということは、Googleにサイトを高く評価してもらうには、Google検索で上位表示してユーザーにクリックしてもらえるページを増やすことだということになります。
こうした理由から、Googleで上位表示を目指す企業の多くがGoogleのユーザーが見たそうなブログ記事ページを増やす取り組みをするようになりました。
そして、実際にこうした取り組みを実施する企業の多くが、Googleでの上位表示を実現するようになりました。
下の図はSEOを実施してサイトのアクセス数が10倍近くになった都内の歯科医院サイトのGoogleからのアクセス数のデータです。
歯に関する様々な疑問を解説するブログ記事を増やしていったところ、1日あたりのGoogleの検索結果ページからのアクセス数がわずか10だったのが、SEOをスタートしてから約10ヶ月後アクセス数が増え始め、16ヶ月後には20倍の200を超えるようにまで増えました。
そしてSEOを実施する前には「池袋 歯医者」というキーワードでGoogle検索の100位にも表示されていなかったのが、12位にまで表示されるようになりました。
5. ユーザーにどれだけ好かれているか? 【ユーザーエンゲージメント】
Googleは検索結果ページからリンク先のサイトに移動したユーザーがそのサイトに対してどのくらい満足しているかという愛着度を測定しています。
ウェブサイトやコンテンツに対する愛着度のことを「ユーザーエンゲージメント」と言います。
Googleはその検索結果ページに表示されているリンク先サイトのユーザーエンゲージメントをどのように測定しているのでしょうか?
その方法は公式には公表されていませんが、Googleが公開している特許情報を読み解くとある程度推測することが出来ます。
《検索結果上のユーザー行動の履歴に基づいて検索順位を決めるGoogleの特許情報の一例》
※Patent US10229166B1
暗黙のユーザーフィードバックに基づく検索結果の順位の変更
公開日:2019年3月12日
発明者:ロバート・J・ステッツ
出願人:Google Inc.
※ https://patents.google.com/patent/US10229166B1/en
その特許情報によるとGoogleは検索結果ページ上に表示されている各サイトへのリンクをクリックしたユーザーが何秒間で戻ってくるかを記録しているということです。
例えば、検索順位1位のサイトへのリンクをユーザーがクリックしてから30秒後に検索結果ページにも戻ってきたとします。
その下の検索順位2位のサイトへのリンクがクリックしてから60秒後に検索結果ページに戻ってきたらGoogleの検索アルゴリズム(検索エンジンが順位を決めるシステム)は第2位のサイトのほうがユーザーに好まれている、つまり愛着を多く抱かれていると判断します。
反対に第1位のサイトは30秒間しか見られなかったため第2位のサイトほど好まれていないと判断します。
同じ傾向が何度も繰り返されると、第2位のサイトのほうが第1位のサイトよりも上位表示された方がユーザーの利益になると判断し、検索順位が入れ替わることになるのです。
この仕組みにより、サイト全体としてのアクセス数が多いだけのサイトが本当にユーザーに好かれているかを見抜き、より適正な検索順位が表示される検索結果ページをユーザーに提供できるようになります。
ブログ記事を書く時には、この仕組みに対応し検索順位を上げるためにユーザーエンゲージメントを高めることが求められます。
6. 他のサイト、ブログからどれだけ紹介されているか? 【被リンク】
4つ目の検索順位決定要因は非常に難易度の高い評価基準です。
① Googleは他のサイトから紹介されているサイトを高く評価する
それは自社サイトがネット上にある他のサイトやブログからどれだけ紹介されているか、つまりリンクが張られているかによって決まるものです。
何故、非常に難易度の高い評価基準なのかというと、自社サイトを他人に紹介してもらうためには質が高いコンテンツがあるサイトであることはもちろんのこと、他人が「このサイトを紹介したい」と思う衝動を引き起こすレベルのコンテンツを作らなければならないからです。
さらに言うと、Googleはどんな被リンクも評価するというわけではありません。がむしゃらにたくさんの人達にお願いをして自分のサイトにリンクを張ってもらっても上位表示は出来ないようになっています。
※ 被リンク = 特定のウェブページが他のウェブページからリンクを張ってもらうこと
② Googleは質が高い被リンクだけを評価する
Googleの質が高い被リンクだけを評価するように日々検索アルゴリズムを改善しています。そのため今日では次のようなサイトからの被リンクが上位表示に効果があるということがわかってきています:
権威のあるサイトからの被リンク
権威のあるサイトというのは:
● 特定のジャンルにおいてそのジャンルに属する集団から尊敬されている企業、団体、または個人のサイト
● 政府機関、公共団体、学術機関、上場企業など社会に大きな影響力を持っている組織のサイト
という2種類があります。
Googleの特許情報によるとGoogleが予め指定したシードと呼ばれる権威性があるサイトからリンクされているか、そしてそれらのリンクからどの程度離れているかによってサイトの信頼性を評価するシステムだということです。
《被リンクを精査する技術に関するGoogleの特許情報》
※Patent US9165040B1
ウェブリンクグラフにおける距離
を利用した検索順位の作成
公開日:2015年10月20日
発明者:ニッサン・ハジャ
出願人:Google Inc.
※ https://patents.google.com/patent/US9165040B1/en
その関係は次のようなものになります。
《評価が低いサイト=シードと自サイトの距離が離れている》
シード(権威性のあるサイト) → サイトA → サイトB → サイトC → サイトD → サイトE → サイトF → 自サイト
《評価が高いサイト=シードと自サイトの距離が近い》
シード(権威性のあるサイト) → サイトA → 自サイト
こうした仕組みにより、Googleは自作自演による被リンクや質が低いサイトからの被リンクを評価しないように努力しています。
自作自演の被リンクというのは、自社サイトを上位表示させるために、たくさんのサイトやブログを作り質が低い記事を乱造し、それらの記事から上位表示を目指す自分のウェブページにリンクを張る行為のことを言います。
③ 自作自演のブログ集団からリンクを張っても上位表示効果は無い
Googleはこうした自作自演で自分のブログを他のブログからリンクすることを「PBN:プライベート・ブログ・ネットワーク」と呼び、評価から除外することに努めています。
《PBN:プライベート・ブログ・ネットワークのイメージ図》
それにより、真にユーザーに役立つサイトやブログが検索で上位表示することを目指しているのです。
人気のあるサイトからの被リンク
Googleが権威のあるサイトの次に評価する被リンクが、人気のあるサイトからの被リンクです。
誰もが知っているような有名なサイトからリンクを張ってもらえるというのは信用が無くては実現できないことです。そうした有名なサイトからリンクを張ってもらえるということ = 信用されている とGoogleは認識してリンクがされているサイトの評価を高めます。
関連性が高いサイトからの被リンク
次にGoogleが評価する被リンクは関連性が高いサイトからの被リンクです。
例えばスキーに関するサイトが相撲のサイトや、全く関連性の無い性病に関するサイトや住宅リフォームのサイトからリンクを張られるよりも、同じスキーに関するものか、ウインタースポーツのサイトからリンクを張られるほうが評価が伴ったリンクであるはずだという考え方です。
スキーに関するサイトが全くスキーとは関連性の無いサイトからリンクをされているということは何らかの不正なリンクである可能性があります。
何故なら、人がリンクを張る時はそのページの中にある情報に関連する情報を載せている場合がほとんどだからです。それ以外の理由でリンクを張るときは不正行為でないとしてもお金をもらって張った広告のリンクの可能性が高いものです。
④ Googleはお金を払って買った被リンクは評価しない
Googleは公式サイト上ではっきりと、金銭を受け取って張ったリンクは被リンクとして評価しないと述べています。
《Google公式サイト内にあるリンクに関するガイドライン》
※https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja&ref_topic=6001971&visit_id=638162741130374210-4241806035&rd=1#link-spam
Google公式サイト内にあるリンクに関するガイドラインは非常に重要な一種の「SEOのルールブック」的なものなので必ず目を通すようしましょう。
その全てを本書で解説することは紙面の都合上出来ませんが、筆者のサイトに解説がありますのでご覧下さい。
7. 検索エンジンが内容を理解しやすいページか? 【内部対策】
外部対策と内部対策
SEOという分野が始まった頃から重要な上位表示対策があります。それは「内部対策」と言われるものです。
SEOには主に2つの分野があり、1つが外部対策でもう1つの分野が内部対策です。
外部対策は自分のサイト以外の要因に対する対策で主に他人のサイトからリンクを張ってもらうための活動である被リンク獲得対策のことを言います。
一方、自分のサイトの中で出来る範囲の対策が内部対策です。
3大エリア
内部対策にはいろいろな手法がありますが、その中でも昔から最も重要なポイントが3大エリアの対策です。
3大エリアというのはウェブページのソースコード内に記述されている:
(1)タイトルタグ
(2)メタディスクリプション
(3)H1タグ
の3つを言います。
Googleの検索エンジンロボットはウェブページの内容が何かを調べる時に最初に参考にするのがこれら3つのエリアです。
Google等の検索エンジンはウェブページの構造を人間のように視覚化して認識するのではなく、ウェブページのソースコードで認識します。
ウェブページのソースコードはブラウザ、ここではChromeブラウザを使いますが、Chromeブラウザで表示しているウェブページの画面の空白の箇所で
右クリック→ページのソースを表示をクリックすると見ることが出来ます。
《Chromeブラウザでウェブページのソースコードを見るために「ページのソースを表示」を選択する》
《Chrome上で表示されたウェブページのソースコード》
下の図は著者が「Googleコアアップデート」という目標キーワードで上位表示を目指して書いたブログ記事のソースコードです。
(※実際のソースコードはもう少し複雑ですが、説明をわかりやすくするために一部単純化しています)
《「Googleコアアップデート」で上位表示している筆者のブログ記事ページの例》
このソースコードを見ながら3大エリアはどのように記述すればウェブページが上位表示しやすくなるのかを解説します。
タイトルタグの最適化
(1)タイトルタグ
HTMLソース内の:
この例では:
というようにタイトルタグ欄に「Google」が1回、「コアアップデート」が1回含まれています。
「【速報】Googleが「2020年5月コアアップデート」の実施を発表! 新型コロナウイルス発生後初の実施」という部分が記事の表題で、「モバイル時代のSEO情報ブログ」という部分がサイト名です。記事の表題とサイト名の間に「|(縦棒)」を入れるとどこからどこが記事の表題で、サイト名なのかがわかりやすくなります。
メタディスクリプションの最適化
(2)メタディスクリプション
HTMLソース内の:
というタグの中にある”と”の間に記述するもので、ここにはそのページの紹介文を書きます。
紹介文の文字数の目安としては120文字くらいまでの長さで、そのページの目標キーワードを最低1回、最大でも2回程度含めると上位表示しやすくなります。
この例では:
というようにメタディスクリプション欄に「Google」が1回、「コアアップデート」が1回、「コア」と言う言葉はありませんが、「アップデート」という言葉が1回含まれています。
H1タグの最適化
(3)H1タグ
HTMLソース内の:
h1と/h1というタグで囲われた部分がH1タグと言われる部分です。そこには、そのページを何という目標キーワード(=自分が上位表示を目指す検索キーワード)を1回まで含めたその記事の表題を書くようにしましょう。
タイトルタグとは違い、記事の表題の後にサイト名を書く必要はありません。
この例では:
<h1>Googleが「2020年5月コアアップデート」の実施を発表! 新型コロナウイルス発生後初の実施</h1>
というようにH1タグ欄に「Google」が1回、「コアアップデート」が1回含まれています。
3大エリアはページ毎に異なったことを書く
3大エリアはGoogle等の検索エンジンはウェブページを発見した時に、そのページの内容が何かを知る際の重要な手がかりです。
同じ内容を書いてしまうと検索エンジンが混乱してしまい、各ページが上位表示しにくくなる恐れがあります。
そのため自分のブログに投稿した1つ1つのページの内容を検索エンジンロボットに正確に認識してもらうために各ページの3大エリアには必ず異なった内容を書くようにしましょう。
サイトのトップページの3大エリア
これまで記事ページの上位表示をするための3大エリアについて述べましたがサイトのトップページを何らかの目標キーワードで上位表示したい場合は3大エリアには何を書けば良いのでしょうか?
下の図は筆者が運営しているSEOセミナーの案内サイトのトップページのソースコードです。
このサイトのトップページの目標キーワードは「SEOセミナー」ですので私は以下のように最適化をしました。
《「SEOセミナー」で上位表示を目指している筆者のウェブサイトのトップページのソースコード例》
このトップページはGoogle検索で「SEOセミナー」で上位トップ3位に表示されています。
トップページの3大エリアも、記事ページと同様に:
・タイトルタグには目標キーワードを最低1回、最大でも2回程度含める
・メタディスクリプションにも目標キーワードを最低1回、最大でも2回程度含める
・H1タグには目標キーワードを1回まで含める
というのが上位表示をするためのコツです。
WordPressでの3大エリアの最適化方法
人気のCMSであるWordPressでサイトを運営している方が実際にタイトルタグとメタディスクリプションを編集するにはサイトの管理画面にログインします。
そして記事を書く時に画面の下の方にある「タイトル」という欄にタイトルタグに記述する文言を入力し、「説明」という欄にメタディスクリプションに記述する文言を入力して下さい。
《All in One SEO PackプラグインをインストールしたWordPressを使ったブログの管理画面の例》
【注意】 WordPressで記事ページのタイトルタグ、メタディスクリプション、その他項目を効率的に設定するためにはAll in One SEO Packという無料のプラグインをWordPressにインストールする必要があります。
8. E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)が高いか? 【信用】
検索順位が決まる最後の基準、6つ目の基準はE-E-A-Tが高いか低いかという基準です。
E-E-A-Tとは次の4つの単語の略です。
① Experience – 経験
② Expertise – 専門性
③ Authoritativeness – 権威性
④ Trust – 信頼
そして:
① Experience – 経験
② Expertise – 専門性
③ Authoritativeness – 権威性
がコンテンツ内にあると
④ Trust – 信頼
できるコンテンツだとGoogleが判断します。
《出典》 品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加
Googleはサイト内のコンテンツが信用できるものかをチェックするためにE-E-A-Tの基準をどれだけ満たしているかをチェックしているといわれています。
① Experience – 経験
これは、コンテンツの著者の経験に基づいた記事になっているかをチェックするもので、著者が実際にコンテンツ内で書かれている場所を訪れたことがあるか、自分の経験を伝えているか等を評価するものです。この基準を満たすためには、コンテンツ内に著者の経験に関する情報を含める必要があります。 著者の経験に基づいたコンテンツは読者に対して説得力が高いためこの基準が近年重要視されるようになりました。
② Expertise – 専門性
Expertise – 専門性とは、ウェブサイトやコンテンツの作成者が特定の分野の専門家として認められる性質を持っているかという意味です。
この性質をGoogleやユーザーに認めてもらうためには、その分野での職歴や学歴、または豊かな経験があり専門知識があることをウェブページ内、あるいはそこからリンクされたページ上で最大限アピールする必要があります。
具体的には、ウェブページ内の目立つ部分にコンテンツの著者の肩書、氏名を載せること、そして氏名の部分をクリックすると著者プロフィールページに飛ぶリンクを張ることが効果的です。
《Expertise – 専門性があることをアピールしているブログ記事の例》
③ Authoritativeness – 権威性
Authoritativeness –権威性とは、ウェブサイトやコンテンツの作成者は、特定の分野において多くの人に認められている存在であるかという基準です。権威性を認めてもらうための効果的な方法の1つは、その分野で権威のある団体、組織、学術機関、企業等のサイトからリンクを張ってもらい紹介してもらうことです。
あるいは、それらのサイトから直接リンクを張ってもらうことが困難な場合は、それらのサイトからリンクを張ってもらっているサイトからリンクを張ってもらうことでも効果が期待できます。
《権威性の高いサイトからリンクを張ってもらう》
《権威性の高いサイトからリンクが張られているサイトからリンクを張ってもらう》
Google検索が普及し、人気が増すにつれて、Googleの影響力は非常に大きくなりました。その影響力はかつてのTVや新聞等のマスメディアと同等か、それ以上になったと言っても過言ではありません。
そのためGoogleは自社の検索ユーザーを保護するために、検索結果ページに極力信憑性の乏しいサイトへのリンクを載せない、あるいは載せたとしても上位ではなく、下位に表示させようと努力するようになりました。
E-E-A-Tの高さが特に要求されるジャンルはGoogleが公表している資料であるGeneral Guidelines (品質評価ガイドライン)によると、YMYL(Your Money Your Life:人々の経済と生活)に関わるジャンルだということです。
《General Guidelines (品質評価ガイドライン)》
そのジャンルとは具体的には、金融、美容、健康、医療、法律、ニュース等の文字通り人々の経済と生活に深刻な影響を与えるジャンルです。
何故これらのジャンルが人々の経済と生活に深刻な影響を与えるのかというと、検索結果ページに表示されたサイトを見に行ったユーザーが、そこに書かれている誤った金融情報を信じてしまい全財産を失ってしまい無一文になる可能性があるからです。
あるいは、間違った医療情報を信じてしまったユーザーが健康を害してしまい取り返しのつかないことになる恐れもあるでしょう。
Google は信頼できるコンテンツかどうかをアルゴリズムだけでなく、専任のスタッフが Google General Guidelines 等のマニュアルに基づいて⽬視でチェックしていると⾔われています。憶測や推測だけでコンテンツを作ることを避けて、経験やデータ等の根拠に基づいた記事を書くことが求められます。
以上が、SEOの意味とGoogleという検索エンジンが検索順位を決める仕組みです。この仕組みを理解すれば的はずれなSEOをせずに、適格なSEOを実施できるようになり最短で検索上位表示を目指すことが可能になります。